
塾に通わせているのに子供の成績が上がらない…なぜ?学習の問題点を5つ紹介!
皆様はゴールデンウィークをいかがお過ごしでしょうか?今年は各地でコロナ対策が緩和されて、ご旅行の計画をされている方も多いことでしょう。せっかくの長期休暇ですから羽を伸ばして普段の疲れを取りたいですよね。
一方、2022年度もスタートして1か月ほどですがいわゆる五月病の時期でもあり、会社や学校で早くも難しさを感じている方もいらっしゃるかと存じます。特に保護者の方から「塾に通わせているのに成績が伸びない」「何度も同じ検定試験に落ちてしまう」等、お子様の学習についてお悩みの相談を多くいただいております。そこで今回はお子様向けに学習の問題点を5つ紹介いたします。
1.場当たり的な学習をしている
読者の皆様は、定期テストの前に一夜漬けしたことはないてしょうか。その中にはいわゆる「山が当たる」というような経験をされた方もいらっしゃるでしょう。しかし、一夜漬けした内容は翌日のテストでは覚えていても、長期記憶としては残りにくいものです。中間テストはその日だけですが、それ以降の試験(模試や入試)やその後の授業では効果を発揮しにくくなります。
特に、いわゆる5教科と言われる国数英社理の中でも、国語・数学・英語は授業内容が日々レベルアップしていきます。つまり、前回の章なりテスト範囲の内容を踏まえた応用編が次回の範囲になります。従って学習内容を忘れてしまうと、次のテストのときにもゼロから、しかもさらに複雑化したものを覚える必要が出てきてしまうのです。1回、2回ならそれでも何とかなるのかもしれませんが、何年もその状態が続くと一気に暗記することが難しくなります。
むらのある学習を続けていると、最終的には授業についていけなくなる原因にもなります。短期的な丸暗記をしている方は、継続的な学習習慣を身につけましょう。
2.学習が作業になっている
例えば音楽やラジオを聞きながら重要単語を書き写している場合、注意がすべて耳に向かっているため手を動かしてはいるものの記憶にまったく残っていないということがあります。今どきの中高生はスマートフォンを持っていることが半ば当たり前になっていますから、音声はおろか動画サイトや芸能人のライブ配信にも簡単にアクセスすることが出来ます。(筆者が学生の頃はMDコンポでしたが)
特に「同じ単語をノートに何回も書き取る」というような学習法が悪い意味で「ながら学習」と親和性が高いです。厄介なことに、手元には大量に学習した証拠が残るわけですから、本人の意識としては「これだけ勉強をした!」というある種の肯定感があるのです。しかし、どれだけノートに書き取ったところで、頭に残っていなければ意味がありません。
対策としては、学習中は音楽や携帯電話といった教材以外の道具から離れることはもちろん、学習した内容を暗唱・暗写することを徹底しましょう。
3.学校の授業を聞いていない
特に定期テスト対策の場合、授業はヒントの宝庫です。それは定期テストの作問は基本的に各学年の授業を受け持つ先生方が持ち回りで担当するためです。従いまして、授業担当者が「ここは大事だ、ポイントだ」と思う内容が出題されやすいのです。(あくまで一般論ですが)
しかし、生徒の中には授業なんか聞かなくても後から塾や自宅で学習できると考える方がいらっしゃいます。お子さまのレベルが圧倒的に高く、授業内容は完璧に理解できているというなら話は別なのですが、学習内容に難しさを感じている場合その考えは結構もったいないです。繰り返しですが定期テストを作るのは学校の先生ですから、教科書すべてのうちでどこを重点的に覚えるべきかを決めるのもその先生になります。
加えて、先生方の観点から行くと基本的には自分の担当クラスから低い点数を取る生徒を出したくないと考えています。テスト後は各クラスの平均点が比較されますし、もしも赤点者が出た場合は時間外で補修に付き合ったり、そのこのために特別な課題を用意する必要が出てくるためです。ですから、勉強が苦手である生徒ほど、先生を味方につけたほうがWin-Winの関係を築くことが出来ます。
4.生活習慣が不規則である
不規則な生活習慣はすべてのやる気を減退させます。例えばダイエット等の理由で朝食をとらないと、午前中の集中力が大きく減退します。成長期である中高生は大人よりも多くのエネルギーを必要としていますから、食事を抜いてしまうと思うように授業に集中出来なくなります。
また最近では動画視聴やオンラインゲームで夜更かしをするために、慢性的に睡眠不足になっているという相談も多いです。ダイエットと同様、睡眠不足も集中力を削ぐ大きな原因の一つです。特にそういった端末はブルーライトによって人の脳を覚醒させてしまうので、たとえ早い時間であったとしても寝たくても寝れない状態になってしまいます。夜の時間は出来るだけデジタル端末からは離れて過ごすことが望ましいです。
5.人間関係に問題がある
突然ですが皆さまはアメリカの心理学者アブラハム・マズローをご存じでしょうか。欲求五段階説という心理学理論を提唱したことで広く知られています。
欲求五段階説というのは簡単に言うと、人間の欲求は下記の5段階に分けられており、下位の欲求を満たすことで上位の欲求が現れるというものです。(6段階目もあるという話ですが、ここでは割愛します)
- 生理的欲求 :食欲、睡眠欲等、生きていくために必要な最低限の欲求
- 安全欲求 :不安なく暮らすことへの欲求
- 社会的欲求 :家族や友人などの集団に所属したいという欲求
- 承認欲求 :集団の中で認められたい欲求
- 自己実現欲求:自分自身の目標を達成したい欲求
社会的欲求を例とすると、家族関係がうまくいっていない、友達がいない等の状態では欲求が満たされていませんから集団の中で認められたいという承認欲求は現れにくいです。すなわち、学校を自分の居場所だと感じていない場合、テストで結果を出してクラスで褒められようという気持ちにはならず、親御さんや先生方からそのように働きかけられてもピンとこないかもしれません。
そのような場合はまず自分の居場所を作らなければなりませんが、必ずしも学習に直結するわけではありません。また、そもそも中高生は精神的にも成長過程ですから、長期的に様子を見ていきましょう。
終わりに:お子様が自立するまでのサポートについて
いかがだったでしょうか。
今回はお子様の学習における問題点を5つ挙げてみました。もちろんこれ以外のお悩みもあることかと存じますので、ご相談がありましたらお気軽にお問合せ下さい。
(公式LINE、家庭教師紹介フォームはコチラです)
また、いずれの場合でも最終的には生徒が目標を達成することがゴールとなるわけですが、目標は生徒一人ひとり異なります。ですので、他のお子様と比べるよりは本人が目標に向けてどのようにアプローチ出来ているか、その過程にフォーカスすることをお勧めいたします、